大仏

日曜日、休日。
かねてより行きたいと思っていた
「ゴンドラに乗って大仏を見に行く」ツアーに出発。
 
ゴンドラ、とは昨年末開業予定がずるずる延びて、6月にいったん開業したものの事故を起こして9月末、再度営業が始まったばかり。
MTR駅のある東涌から大仏がある昴坪まで20分で結ぶ。
 
朝起きるとあいにくの天気。曇天。
9:00紅磡埠頭、始発の1Rバスに乗る。お高め$40-。
でも大仏まで1時間50分、乗り換え無しの一直線だ。
ゴンドラは晴れてきてから帰りに乗ればいい。
 
11:00には大仏到着。
大仏の観覧券は3種類あるらしい。
・軽食つき$30-位。どうやら炒麺と豆漿がつくらしい。
・普通の精進料理つき$60-。メニューは後ほど。
・豪華精進料理つき$100-。ニセモノ肉の料理が多いらしい。
$60-チケットを購入、いざ参拝。
 
遥か彼方に大仏が見える。延々のぼる。多分、100段程度だと思うけど。
中は…現代美術の掛け軸だらけ。
大仏の台座には、なくなった方の写真や名前が刻まれていた。
日本の大仏は、中に入ると頭部の内側が見えたりして、空洞の感じが又良かったりするのだが
香港は中は全く見えず。台座が天井になって、何も見えない。
 
それでも至近距離、真下から写真を撮ったりしつつ、ぐるりと回る。
どんどんツアーの観光客が増えてきたので退散。
みやげ物を冷やかしてから、食堂へ、
実は夕べ食べすぎで、朝食を食べる元気がなかったのだ。
 
11:30、食堂へ。
座った瞬間変なスープが出る。
味噌汁のような、にごったスープ(古法老火湯)。
すくうと具が2かけ入っている。
佛手果。やっぱり皮は剥かないらしい。
 
美味しくないので食が進まないでいると、おひつに入ったご飯と一緒に
ワゴンがやってきて机の上にどかどか置いていった。
・冬菇と白菜仔の炒め物(冬菇扒時蔬)
・豆腐とスイートコーン、グリーンピースの炒め物(彩虹滑豆腐)
・瓜、きゅうり、セロリとニセモノ肉の炒め物(碧緑素豆片)
・湯葉で撒いた野菜の揚げ物(脆皮炸春巻)
 メニューには9種類かいてあったけど、5種類? でもこれで充分。
お味は、普通に中華。肉がないけど、充分満足。
 
そのあとはお寺の中を見て回り、大きな蘭栽培所などを見た後
お経の書いてある大きな卒塔婆の集団のような場所へ。
シロアリが入ったとかで、半分は補修中。どのくらい存在するかな~。
山はハイキング、というよりトレッキングコースになっているので、それなりの準備をして今度は鳳凰山にも登ってみたいもの。
 
途中の横道には犬が。
草むらを通ったらしく、くっつく種を体中にくっつけている。
追い越して、横道を進むと、ひたひた足音。
犬がついてくる。
振り向くと、向こうもそっぽを向いて知らん振り。
歩き出すと、すぐ後ろまで来るのだけれど、こちらが停まれば停まり、見れば後ろを向き、いい距離感の子だった。
広場に出たところで、彼は彼の道を行ったけれど。もう少し綺麗な子だったら、種もとってやるのだけど。
 
バス停に戻って、ゴンドラ駅まで移動。
駅周辺には、なんとも半端な感じの観光客向け商店街が。
ローカルのチェーン店が多い。とりあえず冷やかしてみる。
と、一番端の店で、茶芸をおこなうという。客家式とのこと。折角なので見ていく。
 
広東語担当のお嬢さんと、北京語担当のお嬢さんが司会。
実演は客家娘2人(きっと客家人ではないと思うけど)。
まずはいろいろな道具を運ぶ。動きがちょっと変…。カワイさを演出??
道具で目を引くのは大きな鉢と、長い磨り棒。
お茶の材料を見せてくれる。
当然茶葉のほかに、ピーナツ、芝麻、チンピ、薄荷、甘草などなど、何を混ぜてもいい、ということなのかも。
 
今回はお茶と黒芝麻。
鉢に入れると当たり始める。観客からも数人呼ばれてゴリゴリ。
そこに湯を注いで、出来上がり!!
隣の家族がもらって飲んでいたのだけど、
お姉ちゃん「・・・(顔をしかめて駆け出す)」
妹「好!」
母親「・・・(無言でごくごく飲む)」
何と言うか、灰色というか茶色というか、なんとも見た目の悪い物体だった。おいしいのかしら??
 
茶芸がおわってふとみると、ゴンドラに乗るお客さんの列が真後ろまで延びていた。
乗り場までは結構遠い。……やめよう。
 
大噢行きのバスが来たので乗ってみた。家とは全く逆方向だ。
漁村、と聞いていた。
確かに。
乾物屋さんが軒を連ね、その間に豆腐花や雑貨を売る店がある。
水上ハウスも、ちょうど引き潮だったので柱の部分まで良く見えた。
町の人はお年寄りが多く、中年の女性はみんな麻雀に夢中だった。
1件の雑貨屋の奥で久しぶりに凍豆腐花をいただいた(いつも暖かいのを食べる)。
シロップが生姜風味で、これもまたよし。
 
乗ろうと思った船は満員で、バスに乗ってまた50分、東涌まで戻り、E23バス(空港から各地へのバス)に45分ほど揺られて帰宅。
 
ほとんど歩いていないけど、汗をかいたり寒かったり、雨が降ったりお腹が痛かったり、なんとなくちょっとくたびれた。
 
**写真はPhotoAlbamへ**