北京こぼれ話

いろいろびっくりなことがあった北京(フェイシャルも…)。
つらつら思い出したこと。
 
◇子供のおしっこ
子供たちが尿意を催す。
ベビーカーに乗るくらい小さな子供たちのズボンは股割れで、もともと覆う布自体がない(性器丸見え)。
そのまま出す。
ズボンを下ろさなくていいので風邪を引かずに合理的(いつも風に当たっているのは、風邪引かないのかな…)。
もう少し大きめ、幼稚園児から小学生くらいになると、さすがにパンツをはく。
たった5日間で4回も見かけたのだが…
 下にはいているものを脱がす。
 お母さんが後ろから両膝を抱いてかかえる。
 そこら辺の物にかける
そんなことしなくても良いのに、と思うけれどこれからお寺の屋根に取り付けられるのであろう瓦や、セメントになるだろう砂の山に向かっておしっこする。
それもご丁寧に左右にぶんぶん振って一所に溜まらないようにする。
おかげで猫や犬がするよりもずっと広範囲にマーキングされる。乾いてくるとかなり臭い。
  
◇英語普及率
日本でもほとんどの場所で英語は通じないと思う。
それでもホテルや飛行場など、外国人が来る場所だったら概ね英語が通じると思う。
北京も同様だけど、ホテルでも英語が通じない。
よく考えたら街中の看板、雑誌、お店などヘンな横文字自体がほとんど存在しない。
オリンピックに向けて英語を勉強しよう、というスローガンが町のあちこちにあるものの、そこに写っている女の子のセリフは全て漢字で表現。
英語学校。私にはよく理解できる言葉だけど、アルファベット圏の人では全く理解できないだろう。
 
◇唾はき
これも文化的に、ということでオリンピックに向けて禁止されている項目の一つ。
個人的には1日に20回ほど見た。
概ね老若男女関係ないようだ。
小学生も高校生も、おじさんおばちゃんおじいちゃん 、もちろんおばあちゃん。
スーツ姿のお兄さんも。お姉さんは割と少なめだったかもしれない、でも見かけた。
一応気を使って、街中のゴミ箱に、座り込んでわざわざ中に出している人。
路肩の砂地に向かってはく人。
もちろん歩くところにもあるので唾を避けて歩くのはかなり難しい。
シンセンよりもずっと唾はき率は高かったように思う。
 
◇並ばない
バスも電車も、誰も並ばない。
並んでいてもなぜか横からやってきて先に入る。
日本よりも良いのは、先に入った人は必ず奥の方に入っていくし、降りるというと停車前に場所を変わってくれる。
戸口で立ち尽くしてくっちゃべる日本人たちよりはずっとましだと思う。
 
◇犬の少なさ
犬猫系は、ノラがいると ついカメラを向けてしまう。
今回は、本当に少なかった。
タイでも毎日出会ったし、香港にも思ったよりたくさんいる(ただ放し飼いなんだと思うけど)。
中国だし…食べつくしちゃったのかしらねえ…。
 
◇道の灯り
香港に住んでいると、いつまでもいつまでも夜は明るい。
蛍光灯色、というか白く明るいことが多く、マンションなどの敷地内は少しムーディーにクリーム色の光のことが多い。
さて、北京。
一応明るい。でも、全て黄色い光、幹線でも黄色い光。
最近夜目が利かなくなってきた私にはちょっとしんどい。
毎晩メガネをかけていた。
ちょっと日本も同じようなことがあるように思う。
 
他にも気付いたらまた適時追加予定。

北京-2007/09-03

最終日、朝。
8時、いつもより少しゆっくり起きる。 
 
シャワーを浴びるがなんとなく違和感がある。
顔を触る。
…ぼこぼこ??
鏡を見ると、いつも黄色い私の顔がすっかりピンクになっている。
ヤラレタ。
 
そろそろお土産を買いに行くことに。
近所にカルフールがある(徒歩15分ほど)。
カートの置き方、店の大きさなどはいかにもカルフールな感じなのだが、中身や店員はすっかり中国。
置いてあるものも中国各地のものが多い。店員は客が棚を見ていてもどかない。喋り続ける。
レジだけはなかなかいい対応で、香港で作ったクレジットカードが使えるかどうか、と聞くとざっと調べ
「試してみます」といって…ダメでした、とすぐ回答を出した。
すぐ回答が出せる、というのはやっぱり大事だとおもう。
 
朝食はカルフールの1階にある中華ファーストフード店でワンタンスープと油条。
かりかりでなかなか美味。セットで7元。
 
ホテルに戻ってパッキングをして、すっかりリュックサックが大きくなる。
背負って、チェックアウト。重い(空港で測ったら12kg。たいしたことないのに)。
 
出発までは特にすることもないので、前の日にちゃんと見にいけなかった王府井書城を覗いてみる。
結局よく分からなかったマリーアントワネット、DVDを買ってみた。
きっと少しは分かるようになるでしょう。
 
地下鉄で国貿まで戻る。
空港へのバス停留所、チケットは奥のホテルに行くように指示がある。
とりあえず切符ゲット。
 
切符を持って歩いていくと、おじさんに呼び止められる。
日陰を指差し「ここで待ってな」
次のバスが何時に来るか聞いたところ、ちょうど始発駅を出発したところだという。
15分かからないくらいかな、と楽観視していると
「何時の飛行機だい」「国際便かい?」「2時間前にはついてないといけないよ」
…あれ? 日陰で待たせてくれる親切な人かと思ったけど、もしかして、タクシーの客引き?
いや、私の飛行機には後3時間ある。聞き流しておこう。
 
その後私の後ろにも10名弱並ぶ。
バス停(直射日光の当たる日向)に人が立つと、「こっちに並びな」と声をかけるいかつい顔のおじさん。
そうこうするうちにバス到着。
おじさん立ちあがり、バスの切符もぎり。
…バス会社の人だった…のかな?
 
2時間よりもだいぶ前に空港到着。
税関を抜け、チェックインを済ませ(リュックをそのまま預けたけれど、全く問題なし。なくなったものも開けられた形跡もなかったし)、とても簡単に出国手続き完了。
何もない空港、そして手持ちのお金も少なくなり、所在無く時間をつぶす。
本屋さんにより、免税店により(店員の攻撃にあい敢え無く撃沈)、
レストランはメニューも価格もないので入らず(以前に来たときと同じであれば、香港の町中よりも少し高いだけのはずだけど。でもお腹空いているわけではないし)。
 
ともあれ搭乗。
今回はきちんと窓側、それも前方をとってくれた。
座って毛布をもらってすぐ熟睡。
しばらく眠ったが、まだ離陸しない。
後で撮った写真の時刻を確認したところ、30分以上も出発が遅れたらしい。理由はわからないけれど。
途中たくさんの雲が出て、食事が終わった辺りからシートベルトサインが消えなくなった。
熟睡できるのは、やっぱりこういうときに便利。
 
そんなこんなで無事帰宅。

北京-2007/09-02

いつもの店で「小籠包肉」。
日曜日は今までいたおばちゃんがお休みらしい。
たどたどしくオーダーする私を怪訝そうな目で見る。
 
目的地は”北海公園”、后海の茶館、マッサージと王府井。
バスに乗って出発。
 
北海公園。故宮の北西部に位置する公園。
中央部の白塔と北部の九龍壁などが有名。
のんびり散歩する。朝から白塔の山に登ってちょっとぐったりしたり…。
この公園も市民憩いの場。
敷石の写経、ダンス、歌、おしゃべり、どこもかしこも人だらけ。
 
そしてここも工事だらけ。
九龍壁は、表裏ともにレリーフになっているのが珍しい、とのことで楽しみにしていったら、なんと裏側には廻れず。
おまけに乾燥しきった砂埃がひどくてのんびり見る余裕無し。
 
北門から出て、お楽しみ茶館へ向かう。
情報は、后海、北の表通りから胡同に入った右側、ということだけ。
途中勧誘に来た人力車のお兄さんに、せっかくだからこれはどこだと聞いてみた。
すると、道なりにずーっと先だ、と言う。
じゃ、歩いてみよう。
 
ずんずん歩く。
胡同だらけで、そういうのも楽しい。
きょろきょろしながらかなり歩く。
…気付けば目印のはずの「表通り」に抜けてしまった。
いつどこに茶館があったのだ? ひときわ目立つ六角形の茶館、とあるのに。
でも戻る元気はまるでなし。
北の通りまで移動することに。
 
途中のお店で店の看板メニューと思われる 老北京炸醤麺をいただく。
温めのしこしこうどんに肉味噌だれをかける感じ。おいしい。
 
さて、通りに出る。
地下鉄駅もあるけれど…ちょっと待て、行こうとしているマッサージ店、かなり駅から遠い。
バスはないものか。
あ、あったあった、結構近くだ。このバスに乗ろう。
 
しばらく待って乗り込む。座る。隣に太目のお兄さんが座って暑い。
頭がボーっとする。疲れた。寝る…。
 
たらしたよだれで気が付く。ここは、どこ?
次の停車駅を見る。バスの停留所を調べる。
ね、寝過ごした…。
 
3駅だけだし、周りに逆方向へのバス停ないし、地図を見る限り2回曲がるだけ、シンプルだし。歩こうと思う。
 
寝ぼけたときの判断ほどダメなものはない。
北京の地図、結構曲者。
2回曲がるそれの距離は、だいたい2cm,3cm,2cmと言った感じ。すぐに着きそうに思える。
でも見ていたのは北京市全体の地図。
 
…結局1時間歩き続ける羽目に。
 
マッサージ店へ。松[雨林(雨かんむりに林)]、という店のマッサージははなかなかよかった。
広告に乗っていた足裏マッサージ、全身マッサージセット+フェイシャルをお願いしたのだ。
マッサージのお姉さんがアタリだった、と言うことだと思うけれど足裏も、全身もとにかく気持ちよかった。
足裏では随分おしゃべりし、全身マッサージでは熟睡…。
しかし。フェイシャル大失敗。
現在の状況を、超拡大カメラを使って撮影。
問題点を指摘してくれるけれど、全て普通話(このときだけは受付の人が通訳してくれた)。
30分ほど顔についてけなされ、やっと処置が始まる。
洗顔の後、ちり紙のようなものをかぶせて化粧水をタッピング。
子供のようなおねえちゃん、何か言っている。分からない。
毛穴の詰まり、乾燥、皮膚が薄い、水分補給、しわが、しみが、化粧水の中の汚染物質が…。
紙に漢字を書いたものについて話しているときは、何とか分かる。
ちり紙に隠れた私に耳だけで何か言っても分からない。
「XXXXXXいいですか?」 …何が? とりあえずどんどん進めてよ。
「本当に分かってるんですか。XXXXXX、いいですか???」
適当に受け流していたものの、ずっと何か言われ、相槌をうたないと「分かりましたか」「いいですか」としつこくしつこく言われる。
 
キレル。
 
聞いて欲しいんだったら日本語が分かるさっきのお姉ちゃんを連れてきてから話しろ!!
 
とタッピング中に怒鳴る。
分かったのか分からないのか、何か続けるが分からない話には返事もしないことにして流す。
それにしても長いタッピングだ。
眼球を押されてかなり気分悪い。嫌がっても嫌がっても何度も押す。
 
かなりの時間がたった後(一睡も出来なかった)、ちり紙をはずされる。
着替えろと言う。
 
え?まじ?終わり??
 
外はもう暗くなっている。入店から4時間経過。もう良いや、さっさと帰りたい。
出て行くと、また例の機械で拡大。大して変わっていない。
どう見てもさっき聞いた化粧品の汚物、と同じ形のものを指して「水分」と言ったり。
はいはい、とアドバイスも聞き流して帰ろうとすると、もう一度ベッドにもどれという。
 
よかった、やっとこれからフェイシャルらしいことが始まるのかな?パックとか、コラーゲンとか、美白とか…。
うきうきして、自分の服のまま寝転がる。
するとちょっとねっとりした液をつけて、はい、終わり!
 
マッサージがよかった分、フェイシャルはかなり時間の無駄。
 
そして店を後にし、王府井へ。既に21時。まいったな。
あごや顔が痒いのが気になるけど、とにかくお腹空いた。
北京ダックでも、と思っていたけれど閉店。結局朝と同じく饅頭を食べる。
王府井(井戸)や小チー街を冷やかした後ホテルに戻る。

北京-2007/09/01

とりあえず朝から水を飲みたい。
夕べのうちにペットボトルを購入。
この際冷たくなくても良いことにする。
 
朝食はあの店で、八宝粥。油餅を頼んだが、まだ出来ていないとのこと。残念。
 
この日もバスに乗る。
目指すは天壇公園。
「天壇公園南門」に到着するも、どちらに行くのか分からない。 
とりあえず西へ向かう。全く風景が変わらないので北へ向かう。
昔の町並、胡同に入ってしまった。
中にいるおばちゃんに、天壇公園はどっち?と聞くと、まっすぐ行きな、と指差したのは東。
バス停から東に行けばよかったらしい。うむむ。
 
それでも天壇公園到着。ここも世界遺産。
南門から入る。
水で敷石に文字(お経?)を書く人。
にぎやかに社交ダンスらしきことをする人。
合唱する人。
蹴羽で遊ぶ人(正式名は、何?)。
大道芸、バドミントン、二鼓演奏…。
みんな思い思いにのんびり休日を楽しんでいる。
 
まず圜丘。
3段構え、最上段の中心点で皇帝が天に祈ったのだとか。
その場所は観光客の写真スポットと化していて、どうにも近づけない。まぁ、いいか。
全てが皇帝を表す9の倍数でできていると言うことだったが、かなり広く、自分で確かめられたのはこの中心点から同心円状に敷かれている敷石の数だけ。
確かに、9段だった。
 
北上して回音壁。
中央部の石の上で手を叩くと、丸い壁からの反響が1回に聞こえたり、2回、3回になるスポットがある。
ここもたくさんの観光客が思い思いに手を叩くのでどの音の反響か全く分からず。
 
北上していくが、庭園、歩道ともに工事中ばかり。
手押し車で資材を運ぶおじさんが、結局バランスを崩して全部の石を落としたり。
長い鉄骨を運ぶおじさんが、90度回転したいのに観光客が多くて立ち往生したりとか。
景観は損なわれているものの、それはそれで面白い。
 
さて、祈念殿へ。
釘を1本も使わない(と言うのは香港に戻ってきてから普通話の先生に聞いたのだけど)建物。
きらびやか。
観光客にはやけに西洋人が目立つ。
中国入国にはビザ必要なはずなのに(これも普通話クラスにて。日本人以外は全員ビザ要だったのだ。それも約HKD800-とか。高い!)
世界遺産は偉大だ。
 
天壇公園北門から出て、前門へ向かう。
ちょうど昼時、前門の、以前行った店でご飯を食べよう。
…歩いていくと、道があるべきところに道の「垂れ幕写真」が出てきた。
あ、嫌な予感。
近くまで行く。
完全、閉鎖。工事中。
2003年の地図ではまっすぐの道路がすっかりT字路になっている。
もうぐったり。バスに乗って2駅、前門まで行く。
 
そして分かったこと。
前門大街、そして大柵欄、消滅。
ご飯喰いっぱぐれ。
 
本当は歩いていくつもりだった流璃廠、またバスに乗る。
でもこの通り、食事どころはあまりない。
筆、書画、茶屋、書店などなど…。
町並みを楽しみつつ、西へ向かう。
途中頭から大流血のおじちゃんを見たり(ちょうど通りかかった人力車をとめて乗り込んだ。当てたタオルが真っ赤になるほどだったが自分で普通に歩いていた)
なんとなくざわざわした感じの町だと思う。
 
抜け切ったところに、饅頭屋が。せっかくなので一つ購入。
菜肉包。5角。おいしい。
かじっていると、麺屋が目に入る。
ふらふら入って、オーダー。
「板面」、何が出てくるかと思ったら、かなりコシのある噛み応えのいい幅広麺が澄んだ辛いスープに入っているもの。
熱くて辛くてひーひー良いながら食べたけど、おいしかった。3元。
少し歩いてアイス購入。1元。
お昼終わり。
 
車の通る路があるので出てみると、そこはSOGO。
涼を求めて入ってみるも、どんよりと温い。
水とおやつを買う。
 
バスに乗って更に西へ。
茶屋街があると言うので行ってみた。
場所は北京西駅から南へ歩いて10分程、馬連道路。
小さなお茶屋さんもたくさんあるけれど、そういうところって断りにくくてちょっといや。
お、北京国際茶城。
大きい。入ってみよう。
…あれ?棚が空。
店も入ってない方が多い。
一応3階まで上がってみたけど(暇人)やっぱり出来たばかりらしく、客も店員もいなかったし第一お茶自体がなかった。
南下。北京馬連道茶城。
ここは3階までお茶屋さん、4階はなぜかカメラ屋さん、と言う不思議なつくり。
ともあれこの前割ってしまった急須等欲しかった茶器を購入。
 
バスに乗ってどこか近くまで戻りたい。
西単行きバスがある。これに乗ろう。
 
西単は人がとにかく多くてちょっとびっくり。
すぐに地下鉄に乗って移動。
 
建国門から歩いて15分ほど、マッサージ屋さん「漢方洲」へ。
後から入ってくる客の全てが日本人。聞くとお客さんは日本人、中国人が多いらしいのだけど。
まず漢方パック。
足にどろどろを塗る。
このどろどろ、水を加えると発熱するものらしい。
少量の泥と少量の水で刷毛でかき混ぜるだけでかなり熱いホイップが出来上がり。これを足に塗る。
しばらくおいた後、ゼリー状物質の入った足湯に漬ける。
足湯の間は上半身マッサージ。
そして15分ほどで足マッサージ。
このマッサージは…今一つ。緩い。ツボに入らない。痛みすらない。
その後、水牛の角で作ったハンマー状のもので足を叩いて終了。
外に出てみると、緩いと思ったマッサージなのに足は軽くなっている。漢方効果か?
 
夕食はその近所の餃子店で餃子と野菜。
餃子の皮はもそもそ(粟の皮だからだと思うけど)、店員のお姉ちゃんは頼んでいないものや一番高いものをオーダーシートに書くし。
計算間違ってるし。
ま、ともあれホテルに戻って就寝。だ!
 
 
 

北京-2007/08/31

7時起床。
広くてなかなか清潔なこの部屋、余分なものは一切ない。
冷蔵庫も、ない…。
朝から昨晩沸かした湯冷ましで歯を磨くことに。
これはちょっと厳しい。
 
8時、まずは朝食。
前日目星をつけておいた店がある。
ホテルへの小道に入って少し、大通りまでの間にある小さな小さな餃子店だ。
ポイントは、夜も大繁盛で店の外までお客さんが座り込んで食べていたこと。
店先を覗くと、案の定 朝メニューの看板が出ている。
何を食べるか考えずに店に入る。店内には朝メニュー看板はない。
近くに座るお母さんが食べているものが気になった。
 
あれ、何?
 - 豆腐ナントカ
じゃ、それちょうだい。
 
お店のおばちゃんくるりと後ろを向きしゃがみこむ。
ゴミ箱のふたを開けた…と思ったら、そこにはほかほかの豆腐が。
そして隣のゴミ箱には餡が。
大きなお碗にたっぷり豆腐のあんかけを出してくれた。
これが豆腐脳。いや、名前の意味を考えてはいけない…。
つるりとしておいしかった。
結局3日連続で通った。
 
さて、今回の旅行の目的の一つ、頤和園へ向かう。
世界遺産にも指定されているとのこと、Webからの事前情報によると、とにかく広大で一日では廻りきれないとか。
とにかく行ってみるしかない。
頤和園へはバスが走っている。直通だ。
なかなか来ないバスを待ち、来たバスに乗り込むが並んでいなかった人もどどっと乗ってくるので無理やり詰め込まれる感じ。
それでも幹線を走っている影響で各駅乗り降りが多く、数駅で座ることが出来た。
しかし切符売りのおばちゃんははるか彼方。
まぁいいでしょう。空くまでのんびりと…と思ったら熟睡していた。
時々起きては清華大学前を通過したり電脳街を通ったことを確認するも、切符は買わないまま眠り続ける。
やっとかなり空いてきたので立ち上がって切符売りおばちゃんに頤和園まで、と言うと
- どこから乗ったのさ
と聞かれる。あ、そうか、距離制だからどこから乗ったか言わないといけないんだ。
双井橋北、は2回目で通じるが何元かが分からない。
近くのお姉さんが10元だよ、と教えてくれる。
あまり考えずに10元札を渡すと、7元おつりが返ってきた。…よく分からないけど3元だったらしい。
 
このバス、観光客が通常出入りする東門に着くのではなく、北門が終点になっている。
あまり人がいないのでチケットもすぐに買える。 
しかし入ってみてびっくり。蘇洲街を抜けるといきなりどーんと大きな壁がある。
階段を延々のぼることに…表からなら、ゆっくり登って来れたのだけど。
それでも汗をかきつつ登っていくと北京の北のほうがよく見える。…自然が残っているなあ…。
あまりにしんどかったので水を買い、西側へ降りる。
目当ての一つ、石舫があるのだ。
昆明湖に沈まない船、とうことで石で池に固定されている船型の建物。入れなかったのは残念。
その後は長廊を歩き、いくつかの建物を見ながら東門に抜ける(詳細写真参照)。
 
昼食時になったので店を探すが見当たらない。屋台でつまむ煎餅。桂林でも食べたけれど、やっぱりおいしい。
バスに乗って動物園へ。ここでものどが渇いて哈蜜瓜を買う。
動物園…はチケットを求める人の長蛇の列がイヤになり撤退。
近くのヨーカドーでトイレを借り、中に来ていたタンクトップを脱いで歩く。
地下鉄はどこ?と聞くと、まっすぐあっち、と指差したのだけど歩けど歩けど出てこない。
20分以上歩いて到着。炎天下にはかなりしんどい。
 
地下鉄に乗って国貿迄戻る。
散髪をした駅前のSOHOで、デトックスとやらのエステに行ってみる。
原理はよく分からないけれど、足湯でイオン分解機械をかけると水色が変わるというもの。
私は茶色くなった。消化器系が弱っているそうだ。あんまりよく分からないけど。
 
処置をしてくれた女の子に近くのおいしいお店を聞いた。
いったんホテルに戻って、お風呂に入ってから出かける。既に外は真っ暗。
近くのはずなので歩いていってみる。
1ブロック南、1ブロック西に行ったところ。
…かなりかかったけど。
 
◆眉州東坡酒楼
鶏絲蕎麺 (茹ですぎっぽかったけど、辛目の味が新鮮でよかった)
松仁拌山野菜 (蕨のような歯ごたえの良い野菜)
鉄観音
 
帰りはさすがにタクシーに乗ってホテルに戻って就寝。

北京-2007/08/30

空港へ向かうべくバス停へ。やっぱり良い天気。
…バスは目の前を走り去る。大きなリュックを担いで走る元気はない。
そのままMTR奥運駅まで歩いて、東涌からバスに乗り換え。
大体1時間弱で到着するので、今回のようにバスが行ってしまった場合にはなんとなく良いかもしれない。
 
飛行機は中国南方航空。チェックインもスムーズに完了。
…かと思ったら、「外が見える窓側」をリクエストし、OK!と言ったくせに
通路側、それも後ろから3列目。
機内食は申し訳ないけれど本当においしくなかったので、珍しくデザートのパイナップルのみ頂いて他は残す。そして熟睡。
 
定刻どおり北京到着。
今回は空港からバスで市内へ向かう。
調べていたバス路線とはかなり変わっている…。
ホテルの名前を見せると1番線に乗るように、とのこと。
素直に乗ってみる。
 
途中“寝台バス”とすれ違う。2階建てバス、みんなごろごろしている。
窓は開け放しで空調なし、長距離バスなのだろう、なんとなくみんな薄汚れている。
乗客は全員男性。どこから来て、どこへ行くのか…。
 
そんなことより、自分のホテル。
国貿で降りるように言われたものの、電光掲示などもなく(市内のバスにはあった)ずっと地図を出してきょろきょろ。
隣のお兄さんには「国貿までいくんだけど…」と聞かれ、私も行くけど今どこかは知らない、と返答。
中国人なら中国人に聞いてくれ。
 
なんとか無事にバス停で降りることが出来た。
ここからは徒歩、南下すれば良いはず。
…まっすぐ歩く。延々歩く。あまりに遠くまで来たので交通整理のおじさんに聞いてみる。
やっぱり通り過ぎていた。
もう少し北上。もう一度おじさんに聞いてみる。
更に北上。
きょろきょろしているとマンションの上の方に道の名前の表示が見つかる。よかった…。
小道に入り、200m入ったところが我がホテル。
やっぱり。安いだけのことはある。
フロントは英語が分からないし。
パスポートの誕生日欄「OCT」が何のことかわからず3人で悩んでいるし。
ともあれ、なんとかチェックインして荷物を下ろす。部屋自体はダブルベッド+浴室でかなり広い。
 
お風呂に入ってすっきりしてから駅前まで散歩に出かける。
そうだ、髪を切ろう(なぜ!?)。もう10ヶ月放置していたから重たくて。
日本人に散髪してもらえるので安心。
カット自体はハサミで削いでいく…シャギー?だったか、髪の傷みそうな切り方で、引っ張られながらなので痛かったけど。
 
終わると夕暮れ。昼を食べなかったのでお腹がすいた。
駅前の中国国際貿易中心地下で夕食。
 
◆ 一盅两件
葱油餅、 紅油抄手、豆漿
…あれ? 香港と変わらない内容?そして価格。
紅油抄手の皮はもちもちでおいしかったから良いのだけど。
 
スケート場を冷やかしたりスーパーなど廻って(ものすごく強気な値段だったので何も買わず)、ホテルに戻って就寝。